【小児睡眠コンサルタントが解説】赤ちゃんが短時間で起きる|お昼寝が短い原因と対策
「お昼寝をいつも短時間で起きちゃう」
「寝かしつけにかかった時間より、昼寝時間の方が短い」
など、お昼寝で悩む保護者は多いようです。
今回は、お昼寝を短時間で起きてしまう理由と対策について。
睡眠時間が足りてるか心配な場合
昼夜の区別がつく前は、そもそも昼寝と夜間の睡眠の区別もないため、1日のトータル睡眠時間で睡眠が足りているか判断を。
1日の必要睡眠時間表
(米睡眠財団 必要睡眠時間表を元に作成)
少なくても妥当な範囲 | 推奨する範囲 | 多くても妥当な範囲 | |
生後0〜3ヶ月 | 11〜13時間 | 14〜17時間 | 18〜19時間 |
昼夜の区別がつく頃(およそ生後1ヶ月半〜生後3ヶ月ごろ)は、まだまだ睡眠が不安定な時期。
工夫しても無理な場合は、お昼寝時間ではなくお昼寝回数を増やして疲れ過ぎ予防を。
お昼寝が足りてるかの目安としては、
●お昼寝が短時間でも日中活動的でわりと機嫌がいい=短いお昼寝でも本人は満足している
●お昼寝が短時間だと日中不機嫌で、寝ぐずりも酷くてなかなか寝つけない=お昼寝の時間が足りていない
お昼寝を短時間で起きてしまう原因と対策
お昼寝を短時間で起きてしまう原因として考えられるものは、
それぞれ詳しく。
寝室環境が整っていない
この場合は、寝やすい寝室環境を整えることが必要になってきます。
●明るくて寝にくそうなら遮光カーテンなどで部屋をある程度暗く(月齢が大きくなって、眠気よりも周囲への好奇心がまさってしまう場合、暗くすることで寝るしかない状況作りを)
●浅い眠りのタイミングで、些細な音などで起きている様子ならホワイトノイズで音を掻き消す
・睡眠の土台について詳しくはこちら
浅い眠りのタイミングで起きるのが癖になっている
この場合は、
①寝る→②浅い眠り→③深い眠り→④浅い眠り
睡眠サイクルの④で再入眠(深い眠りに移行すること)や二度寝ができずに起きてしまっている可能性が。
お昼寝を泣いて起きたからといってすぐ構ってしまうと本格的な覚醒になってしまうため、お昼寝を泣いて起きても二度寝するか数分様子見を。(稀に深い睡眠のところでたまたま起きてしまって、眠すぎて泣くことも)
抱っこ紐などでお昼寝している
抱っこ紐でお昼寝をさせている保護者は少なくないですが、赤ちゃんがお昼寝している間、保護者が全く動かずにいるのは無理ですよね。
浅い眠りのタイミングで保護者の動きや気配を感じて、お子さんが起きてしまうのは自然なことですが、その結果、浅い眠りで起きる癖がつき、結果的に短時間睡眠に繋がる可能性も。
夕方は寝にくい時間帯のため、朝寝や昼寝で負担なくチャレンジできそうなときに、寝床でお昼寝できる練習を。
・赤ちゃんのお昼寝タイミングについてはこちら
大事なのは目の前の子供の様子
大前提として大事なことは、お昼寝の長さに拘りすぎないこと。
もともと体力がある子の場合だと、長いお昼寝(休憩)をしなくても満足(体力回復)する子もいます。
食欲と同様に睡眠にも個人差があります。
もうお腹いっぱいで食べられない人に食事を勧めても無理なように、短いお昼寝で満足している子供にもっと寝なさいというのも難しいもの。
生後3〜4ヶ月ごろに大人と似た睡眠サイクルに発達しますが、赤ちゃんは大人よりも睡眠サイクルが短いため、浅い眠りの頻度が私たち大人よりも多いです。
そのため、生後3ヶ月以降からある程度の月齢までは、そもそも短時間でお昼寝を起きやすい傾向があります。
・赤ちゃんのお昼寝に大事なこと2つはこちら
お昼寝で得られるもの
ここ最近の研究では、お昼寝で得られる効果がいくつかわかってます。
参考文献:https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.1414000112
上記の効果は昼寝30分以上であれば効果があるとされています。
どうしても短時間でお昼寝を起きてしまう子もいますが、30分寝て機嫌よく日中過ごしてるならOK。
しかし、色々工夫をしても短時間でお昼寝を起きてしまい且つ寝たりなさそうな場合は、時間ではなくお昼寝の回数や暗い寝室で休憩を取るなどで疲れ過ぎ予防を。
●昼寝時間が短く、明らかに寝足りてない様子
●うちの子に合ったお昼寝がわからない
●お昼寝中ずっと抱っこが辛い
●夜はセルフネンネしてくれるけど、お昼寝はセルフネンネしない
など、疑問や不安はお気軽にご相談ください
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