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笑う子供

【小児睡眠コンサルタントが解説】子供が寝ない|寝てくれない|幼児期の睡眠問題

「寝る時間になると、あれこれ要求してきて寝ようとしない」

「就寝時間が以前よりかなり遅くなってきた」

乳児期の「眠いけど上手く寝られない」とは違い、幼児期は「自分で眠れるけど寝ない(寝たくない)」というお悩みが出てくる傾向が。

「眠いけど上手く寝られない」場合と 「自分で眠れるけど寝ない(寝たくない)」場合 では、アプローチが変わってきます。

要因別|改善方法

寝る時間になると、「絵本をもっと読んで」「お水が飲みたい(実際は飲んでいない)」「トイレに行きたい(実際は出ていない」など、あれこれ要求してきて寝室に行きたがらない(寝ようとしない)

子供にとって寝ることは基本つまらないことです。つまらないことって大人もしたくないですよね。お子さんのタイプや言語理解にもよりますが、この場合の対処法は、

●就寝前のルーティーンの強化

●寝室や寝ることに対して楽しいイメージを持たせる

今までは絵本を2冊読んだら寝てくれていましたが、「もっと読んで」の繰り返しで寝るまで絵本を読み続けることに。そのせいで就寝時間も以前より遅くなって困っています

「もっと○○して欲しい」という子供の要求を受けとめてあげることも大事ですが、子供の要求に対してなんでも応えてしまうことによって、結果的に就寝時間が遅くなっていく結果に。

この場合の対処法は、ここまではOK、これ以上はダメという線引きが大事なので、

●就寝前のルーティーンの強化

体力がついてきたのか、就寝時間になっても全然寝なくなってきた。

夜の睡眠時間設定があまりにも長すぎる場合は、お子さんの体力に合わせて就寝時間を見直す必要性があります。お昼寝の影響で就寝時間が遅くなっている場合は、2歳ごろであればお昼寝時間を減らすという選択肢も。

・保育園でのお昼寝についてはこちら

幼児期ってどんな時期?

0〜2歳は、見る・触る・舐める・叩くなど、身体を使って感覚を学んでいく感覚運動期なのに対して、1歳半〜2歳ごろは頭の中でイメージを浮かべて考えることが発達してくる時期。(心的表象の発現)

「赤ちゃんのときに夜泣きが酷くてネントレした。1歳後半からまた寝なくなってきたのでネントレしようか考えている」

「赤ちゃんのときから夜泣きに付き合ってきたけど、もう抱っこも限界なので2歳を機にネントレしようと思っている」

というようなお話を聞くことがありますが、ファーバー式などのいわゆる赤ちゃん向けのネントレは、幼児期には不向きです。

先ほどお話したように、1歳半〜2歳ごろは表象が発達してくる時期のため、いわゆる泣かせるネントレをすると、

  • 記憶に残るので、泣いてもすぐママパパが来てくれないと覚える
  • 寝室に行くと、ママパパがいなくなることを覚える

その結果、寝室や寝ることに対してマイナスなイメージがつき、余計に睡眠問題が悪化する場合も

寝るのが
もっとやだ

寝つく感覚を覚えてもらえばOKな乳児期と違い、幼児期は子供本人の「納得」がとても大事な時期です。

しつけ不足型とは

子どもがぐずったり就床を拒んだりするために、睡眠開始が遅れ、その子どもの行動を養育者が管理できないことから生じる。養育者のしつけに一貫性がないことが間欠強化となり、その結果なかなか眠らないことになる。

睡眠障害国際分類第2版

保護者の態度に一貫性がない(子供の要求に応え続けてしまったり、昨日はダメだったけど今日はいいよなど)ことによって、癖の強化に繋がりなかなか寝ない習慣になっていくことを、しつけ不足型と呼ばれています。

この場合、特定の寝かしつけの癖などが睡眠問題の原因ではないため、改善策はネントレではなく寝る前のルーティーン強化が改善策と考えます。

「絵本は○冊まで」など保護者がルールを決めたり、意思疎通の取れる年齢であればお子さんと一緒にルールを決めて、ルールが守れたらご褒美シールを貼って子供自身のやる気を応援してあげたりなどで対応を。

子供の言語理解などに合わせて、ルーティーンの見直しや強化、保護者自身がブレない一貫性を持って対応を。

●幼児期の睡眠問題はどうしたらいいの?

●幼児期でもできるネントレはないの?

など、お悩みや疑問を抱えている場合は、お気軽にご相談ください

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赤ちゃんのねんね相談®️ー夜泣き相談ー

●赤ちゃんのねんね相談 代表 ●NPO法人 赤ちゃんの眠り研究所 乳幼児睡眠アドバイザー ●子供心理カウンセラー

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