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仰向けで昼寝する子供

【小児睡眠コンサルタントが解説】ネントレ失敗|考えられる要因

SNSなどで「ネントレ成功した」というコメントを見かける一方で、「ネントレ失敗した」というコメントも見かけます。

ネントレ(メソッド)は色々な種類があり、優しいもの〜しっかりきっちりしたもの、乳児向け〜幼児向けなど様々です。

ネントレ(メソッド)の種類によって方法は異なりますが、寝て欲しい場所で、寝て欲しい方法で寝る練習をするという部分はどのネントレ(メソッド)も同じです。

夜泣きで悩む家庭のネントレ(メソッド)成功率が上がるために、今回はネントレ失敗で考えられる要因をいくつかお話します。

夜泣きの要因が寝かしつけの癖ではなかった

子どもが夜起きる理由には様々なものがありますが、ネントレ(メソッド)で改善が見込める要因は入眠時関連型のケースです。

入眠時関連型とは

①入眠に手間がかかり、特別な条件を要求する

②寝入るための条件に大いに問題がある。あるいは過大な要求がある

③寝入るための条件がないと、入眠開始がかなり遅れる。あるいは睡眠が乱される

④夜間覚醒には、子どもが再び眠りにつくために養育者の介入が必要になる

睡眠障害国際分類 第2版 診断とコードの手引

上記のように、睡眠と特定の寝る条件がセット、もしくは夜起きるたびに保護者の介入がセットになっている場合に、その紐付けを無くすためにネントレが用いられています。

そのため、体内時計が整っていない、空腹・暑い寒い・体調不良でそもそも寝にくい・寝やすい寝室環境ではないなど、明確な理由があって泣いて起きている場合は、ネントレ(メソッド)では改善されません。

睡眠の土台が整っていない

私たち大人が寝るとき、

●明るく、テレビがついたままでうるさく、寝にくい寝床

●暗く、ある程度静かで、寝やすい寝床

前者と後者、どちらが寝やすいですか?

●眠たくない時間帯、いつもは寝ない時間帯に寝る

●眠い時間帯、いつも寝てる時間帯に寝る

前者と後者、どちらがすんなり寝つけますか?

赤ちゃんも大人と同じで、寝やすい環境・状況があります。

寝にくい状態や環境でネントレ(メソッド)をしても上手くいきません。

寝室環境・睡眠環境(体内時計)を整えたら、睡眠問題が解決した赤ちゃんもいるぐらい、睡眠の土台を整えることは大事です。

・睡眠の土台についてはこちら

月齢に合っていない

ファーバー式などほとんどのネントレは、生後6ヶ月(寝返り返り習得後)〜1歳半ごろまでが推奨とされています。

その理由は、

  • 生後6ヶ月未満はまだ睡眠や運動発達が未熟なため、保護者のフォローが必要な場面が多い
  • 寝返り返りが随時できる状態でないと、寝返りしてうつ伏せ状態になったままになってしまう
  • 心的表像の発現(18〜24ヶ月)により、幼児さんには赤ちゃん向けのネントレは不向きになる

上記の理由から、いわゆる泣きが伴うネントレ(メソッド)の推奨月齢は生後6ヶ月〜1歳半ごろまで。

しかし、低月齢向けのネントレや、幼児向けのネントレもあります。

大事なことは、

●お子さまの月齢や運動発達

●お子さまの気質

●兄弟姉妹の有無

●保護者が望むゴール

など、ご家庭の状況やお子さまにあったネントレ(メソッド)を選択することと考えます。

子供のタイプに合っていない

ネントレの種類
  • 子どもが完全に寝つくまで、そばで見守る方法
  • 少しずつ離れる距離をのばす方法
  • 少しずつ離れる時間をのばす方法

上記3つが今現在、主流なネントレかと思います。

赤ちゃんは「どのネントレがいい」とは言ってくれませんので、どのネントレ(メソッド)をするかは保護者が選択します。

しかし、保護者が希望するネントレの種類が、お子さまにとっては合わない場合があります。

その理由は、赤ちゃんのタイプです。

赤ちゃんには、

●保護者がそばにいたほうが安心して寝やすい子

●保護者がそばにいると興奮して寝にくい子

大きく分けて上記のタイプがいます。

保護者が「完全に寝つくまでそばにいてあげたい」と思っても、お子さまが「保護者がそばにいると興奮して寝にくい子」だった場合、なかなか思うような結果に繋がらないこともあります。

保護者の意向も大事ですが、お子さまのタイプに合ったネントレ(メソッド)を選択することも大事です。

保護者が介入し過ぎている

メソッド(ネントレ)で大事なことは、元々の寝かしつけの習慣を無くし寝て欲しい場所で、寝て欲しい方法で寝れるようになることです

寝て欲しい場所で安心し、寝て欲しい方法で寝つく前に、保護者が良かれと思ってあれこれ介入(あやしなど)してしまうと、子どもはいつまで経っても寝床が安心できる場所ではないため、落ち着くために寝るために抱っこや保護者のあやしを求めて泣き続けます。

その結果、泣く時間は長く強くなる傾向があります。

触れ合いやコミュニケーションは日中に、就寝〜起床の間は寝る時間=子どもがつまらないと感じる対応が望ましいです。

夜起きたら保護者が構ってくれる=起きたらいいことがあるという流れよりも、夜起きても保護者があまり構ってくれない=つまらないから寝るしかないという状況作りを。

夜はつまらない環境、日中は楽しい環境でメリハリが望ましいです。

・赤ちゃんの睡眠的にNGなことはこちら

一貫した対応ができていない

習慣を変えたり、寝かしつけ方法を変えたら、何もわからない子どもはもちろん泣きます。

しかし、泣いて可哀想だからと元の寝かしつけで寝かせてしまったり、ママとパパで対応が違うと、何もわからない子どもは混乱します。

「いっぱい泣いたらしてもらえる」と学習し、泣きが強く長くなる可能性もあります。

何もわからない赤ちゃんだからこそ、保護者が一貫した対応で子どもが混乱しないように教えてあげることが、とても大事なポイントになってきます。

メソッド(ネントレ)で大事なことは、保護者の一貫性と継続です。

繰り返してコツを掴むことで、子どもに安心感を持ってもらい、新しい寝方を覚えてもらうのがネントレ(メソッド)です。

●睡眠の土台を整えたい

●月齢に合ったネントレを知りたい

●今の寝かしつけが辛くて、ネントレしようか悩んでいる

お子さんの睡眠についてお悩みの場合、お気軽にご相談ください

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赤ちゃんのねんね相談®️ー夜泣き相談ー

●赤ちゃんのねんね相談 代表 ●NPO法人 赤ちゃんの眠り研究所 乳幼児睡眠アドバイザー ●子供心理カウンセラー

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