【小児睡眠コンサルタントが解説】赤ちゃんの睡眠で大事なこと【新生児〜生後3ヶ月ごろ】
昼夜の区別をつける
生まれて間もない赤ちゃんは、お腹が空いたら起きて母乳やミルクを飲み、お腹がいっぱいになったら寝て、またお腹が空いたら起きるというように、昼夜の区別なく寝て起きてを繰り返します。
これがいわゆる”昼夜の区別”がついていない状態です。
「昼夜の区別」とは昼と夜の区別がつくことで、日中起きて活動し夜寝る生活になること。お昼寝が必要な赤ちゃんの場合は、日中より夜の方がまとまって寝るようになる状態
昼夜の区別は生後1ヶ月半〜3ヶ月の間につく子が多いですが、お昼寝のスケジュールが定まったりするのはまだまだ難しい時期。
この時期に大事なことは、昼夜の区別がついていない赤ちゃんに、昼と夜の区別をゆっくり教えてあげることです。
上記の図は、生後0〜26週までの赤ちゃんの睡眠を記録したもの。
黒い線は寝てる時間、白い部分は起きている時間です。
こうして見ると「はい!今日から昼夜の区別がつきました!」とはっきり変化するわけではなく、徐々に日中起きてる時間が増え、段々夜間にまとまって寝るようになってくるのがわかるかと思います。
生活のポイント
起床
昼夜の区別がつく前
・朝はカーテンを開けて部屋を明るく
・はじめは無理やり起こさず赤ちゃんのタイミングで起きるのを待つ
・静かにする必要はないので生活音など音を立てるのはOK
昼夜の区別がついた後
・決まった起床時間に部屋を明るくする
・優しく声かけ
・優しく体に触れる
注:起きないからといっていきなり抱き上げたりはしない。無理矢理起こすと機嫌が悪く起きぐずりを起こす
就寝
昼夜の区別がつく前
・就寝時間前後で赤ちゃんのタイミングで寝かせる
昼夜の区別がついた後
・就寝時間を決めて同じ時間帯に寝室に移動する
夜中〜朝方
昼夜の区別関係なく
・就寝〜起床時間までは、真っ暗が理想的(30ルクス程度)
・夜間のお世話(授乳ミルクおむつ替えなど)はナイトライトが理想的
注:赤ちゃんは気になるものを見続けてしまうため(強制注視)、仰向けの赤ちゃんの目に入りやすい天井の豆電球などはおすすめしません。明るさを調節できるナイトライトなどで足元から照らし、赤ちゃんの目に光が直接入らない工夫を
寝やすい寝室環境についてはこちら
お昼寝のポイント
昼夜の区別がつく前はお昼寝と就寝の区別もありません。
そのため、昼夜の区別がつく前はお昼寝○回、お昼寝○時間ではなく、1日のトータル睡眠時間で必要睡眠時間の判断を。
参考:米睡眠財団HP
青色のライン:推奨される1日の睡眠時間
水色のライン:妥当な1日の睡眠時間
オレンジのライン:推奨できない1日の睡眠時間
例:生後0〜3ヶ月は1日の睡眠量が(14〜17時間が推奨/11〜13時間もしくは18〜19時間は妥当)
この時期に気をつけたい睡眠問題
生まれて間もない赤ちゃんは昼と夜の区別がありません。
しかし、赤ちゃん任せの生活を継続していると昼と夜の区別がつかず、昼夜逆転(昼寝て、夜起きる)になる可能性が。(一時的に昼夜逆転になるケースもあります)
産後間も無くはまだママの体も辛く、他の家族も赤ちゃんとの生活に慣れていない時期なので、きっちり規則正しくする必要はありませんが、朝は明るく夜は暗くするなどで赤ちゃんに分かりやすく昼夜の区別を教えてあげましょう。
どうしても保護者が辛い朝は、カーテンだけ開けて明るくしたり、寝室の電気をつけて明るい状態で寝床で赤ちゃんとゴロゴロしたりでもOK。
ゆるくねんねの練習
「おっぱいを飲まないと寝れなくなったらどうしよう」
「抱っこで寝かしつけするのが辛くて添い乳してるけど癖がついたらどうしよう」
「寝かしつけの癖がついたらどうしよう」
など、寝かしつけの癖を心配される方もいますよね。
赤ちゃんそれぞれ個性があり、全く癖がつかない子もいれば癖がつく子もいます。
しかし、まだ月齢的にも自分で寝る力が未熟な時期でもあるので、親子で負担のない範囲でチャレンジできるねんねの練習方法を。
●赤ちゃんの夜泣きについて相談したい
●寝室環境や寝床について相談したい
など、赤ちゃんの睡眠について不安や悩みを抱えている場合は、お気軽にご相談ください
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