【小児睡眠コンサルタントが解説】生後6〜10ヶ月|寝る時間になっても座ったりつかまり立ちして寝ない。夜中に起き上がってしまう【睡眠退行】
「前より寝かしつけに時間がかかる」
「夜中に起きたときにつかまり立ちして遊んでいる」
「つかまり立ちを覚えてから、なかなかお昼寝してくれなくてイライラする」
など、生後6〜10ヶ月ごろに多いご相談です。
今回は、赤ちゃんの睡眠トラブルの1つである立っち期の睡眠退行について。
睡眠退行とは
睡眠退行とは、一時的にねんねが下手になる時期のことです。
一過性で終わる子もいれば、しばらく続く子もいたり、大きな成長(寝返り、腰ずわり、ハイハイ、つかまり立ち、自我の芽生えなど)のたびに睡眠退行を繰り返す子もいます。
乳幼児期の発達推移を映す鏡としての睡眠:ハイハイの場合 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25704736/
生後6〜10ヶ月の睡眠退行期に大事なこと
運動機能の発達(寝返り・お座り・ハイハイ・つかまり立ちなど)時期に大事なことは、
上記2つ。
SIDSや窒息の観点などから、うつ伏せ寝から仰向けに戻す必要があった寝返り期の睡眠退行と違い、生後6〜10ヶ月の睡眠退行(座ってしまう、つかまり立ちしてしまう)は、保護者は極力介入しないことが大事なポイントになります。
寝返り期の睡眠退行についてはこちら
「夜中目が覚めたときに座って起き上がってしまう」
「お昼寝させようとしてもつかまり立ちして寝ない」
そんなとき、保護者が寝かせようと子供を抱き上げて横にしても、子供自身は「座りたい」「つかまり立ちしたい」と思っているのでまた起き上がってきます。
何度も抱き上げて横にさせることがかえって刺激に繋がるため、赤ちゃんがその運動に飽きて寝るまで保護者は寝たふりや、ベビーモニターなどで様子見を。(赤ちゃんが動き回っても安全な睡眠環境で)
横にならせたり、「寝なさーい」と言いたくなる気持ちはグッと堪えて、赤ちゃん自身が自然と飽きて「つまらない」と思って寝てもらうのが理想です。
生後6〜10ヶ月|運動発達期の睡眠退行の解決策は?
人間、新しく覚えたものは試したくて仕方がないもの。
それは赤ちゃんも同じ。
そして、赤ちゃんは大人と違い自分の意思で自由に体を動かせないため、新しく覚えた運動が随時できるようになるまで時間がかかります。
そのため大事になってくるポイントは2つ
日中や寝る前に思いっきり練習させてあげる
保護者が見守れる日中に新しく覚えた運動をさせて慣れてもらいましょう。
お子さんのタイプによっては、寝る前に少し動き回ってからの方が寝つきやすい子も。
ベビーベッドの中でつかまり立ちをして寝なさそうでもすぐ介入はせず、お子さんの寝るタイミングを待ってあげる時間を。
横になることを教えてあげる
お座り時期、つかまり立ち時期共に、ママやパパが「ゴロン」と言いながら、床に横になるのをお子さんに見せて「横になるとはこういうこと」とわかりやすく教えてあげましょう。
寝るときに動いて遊び回っているようなら、優しく低いトーンで「ゴロンだよ」と伝えてあとは見守る、もしくは保護者は寝たふり、可能であれば寝てしまいましょう。(保護者の心配を減らすためにも、赤ちゃんが動き回っても安全な寝室環境が望ましいです)
つかまり立ちを覚えたての頃は、自分でしゃがむという動作が出来ずに泣いてしまう子もいるので、おしりから腰を落とす動作を日中など保護者が余裕のあるときに練習を。
●今まで寝れていたのに寝れなくなった
●寝かしつけが辛いのでなんとかしたい
●夜間授乳の回数を減らしたい(夜間断乳を考えているなど)
疑問や悩みを抱えている場合は、お気軽にご相談ください
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